President interview
代表取締役
山下 勝也
1991年に工学系の大学院を修了して以来、エンジニアとして仕事をしてきました。いくつかの企業で研究・開発に従事し、2009年に羽野製作所に入社しました。きっかけは、地元九州へのUターンと、中小企業で全体が見渡しやすく、お客様とのつながりが身近に感じられる環境に魅力を感じたからです。
設立背景を教えて下さい。
当社は昭和25年に創業し、当初は金属銘板の製造業を営んでおりました。昭和45年頃より、事業の多角化を図り、プリント配線基板の製造をスタートしました。この新たな挑戦は順調に成長し、現在ではプリント配線基板の製造にとどまらず、基板の設計、電子部品の実装、機器組立て、最終検査まで、幅広い工程をカバーすべく事業内容を拡大しております。
さらに、当社はお客様の製品開発の支援にも力を入れており、開発から量産までの一貫体制を構築しています。これにより、お客様のニーズに迅速かつ柔軟に対応することで、お客様のビジネスに貢献することを追求しております。
主なお客様は九州電力の関連企業様をはじめとする産業機器、インフラ機器のメーカー様であり、顧客数は九州を中心に、山口、広島、関西、関東にわたって250社以上にのぼります。多くのお客様に長いお取引をいただいており、高い信頼を寄せていただいております。
企業理念と経営理念を教えて下さい。
企業理念は「お客様にご満足いただける製品づくりとサービスの提供」です。この理念は創業時から一貫して受け継がれ、全社員が心に刻み、日々の業務に取り組んでおります。
経営理念は、技術、信頼、誠実をもってお客様に貢献し、社会に求められる企業となること、そして仕事を通じて人や社会とのつながりを大切にし、社員の成長と幸福を実現することです。要約すると、第一にお客様に必要とされる企業であり続けること、第二に社員満足度の高い会社をつくることを目指しています。これらの目標に向けて、技術革新と品質向上に努めるとともに、働きやすい環境づくりを進めていきたい考えています。
会社の強みとお取引企業様との実績を教えて下さい。
当社の強みは、開発設計からモノづくりの現場まで一貫した体制を社内に確立していることです。各部署が協力し合い、お客様のご要望にきめ細かく対応できる体制を整えています。また、お互いの顔と名前、仕事内容が見える規模感も魅力のひとつです。
九州電力様の機器に使用されるプリント配線基板を40年以上にわたり提供し続けており、電力の安定供給を支えてきました。また、交通・水・産業機械・プラント・防災監視など、幅広い分野で世の中の役に立っていることや、近年では半導体製造装置向けの製品が伸長している点も重要な成果です。
会社の成長において重要だったターニングポイントを教えて下さい。
昭和40年代に急速に進歩したプリント配線基板の技術革新に対応できたことです。片面基板から両面基板、多層基板へと技術が進化する中で、社会の電子化のニーズに合わせた製品を提供し続けてきました。あわせて、インフラ機器や産業機器を支える品質の向上確保にも努めてきました。さらに、1990年代からは、開発・設計にも注力し、お客様の製品開発を支援する業態へと拡大しております。
今後挑戦していきたいことは何ですか?
また、ビジョンを実現するために重要だと考えていることを教えて下さい。
現在はお客様からの受託業務がメインですが、近い将来には自社製品も手掛けたいと考えています。また、時代の変化に合わせて開発技術、生産技術のレベルアップ、その他業務のデジタル化対応を進めていきます。さらに、社員が誇りと楽しみを感じながら仕事に取り組める会社づくりを目指しています。
そのために、お客様に必要とされる技術、品質、サービスの向上を徹底していきます。さらに、旧い仕組みの改善、デジタルツールの導入や生産設備の更新で業務環境を効率化することに取り組んでいきたいと思っています。